三菱地所株式会社
国内市場変化に伴う国産材の
活用による
サステナブルな木材の
利用促進とそれに伴う新たな
市場獲得ご支援
三菱地所グループ様はサステナブルな視点から新たな各種建設構造物をはじめとする事業において木造木質化を推進しています。
その事業構想に基づき、弊社では様々な国産材利用促進のためのプロジェクト活動をご支援させていただいております。
代表的な事例のひとつとして、グループ子会社・住宅用木構造材メーカーである三菱地所ウッドビルド株式会社様(旧株式会社三菱地所住宅加工センター)の非住宅市場獲得に向けた中期経営計画の策定を担当し、新たな事業収益獲得の道づくりをご支援いたしました。
- [ プロジェクト名 ]
- 住宅用木構造材メーカー様の中期経営計画の策定支援による新事業成果の創出
- [ クライアント名 ]
- 三菱地所株式会社様 / 三菱地所ウッドビルド株式会社(旧株式会社三菱地所住宅加工センター)並びに関連する各事業部門様 / 子会社様等
- [ 担当部門 ]
- 住宅部門 / ビル事業部門 / 新事業創造部門 / エリアマネジメント部門
- [ 期間 ]
- 年間を通じて
- [ Service ]
- Launch Activation©
Signals/ 検討の背景に捉えた未来への予兆
国産材市場の活発化と
人々のライフスタイルの変化
日本は世界で、第4位の森林率の国で、実に国土の67%。
利用適齢期を迎えた樹齢50年以上の人工林が50%を超えているなかで、森林とともにある国土の保全、環境の維持のため木材の伐採・活用を拡大していくことが求められていました。
同時に2020年コロナ禍の影響で輸入木材の代替で国産材の需要も高まっていました。
また一方、少子高齢化、都市の人口構成や人々の消費やワーク&ライフスタイルが変わる中で、住宅/非住宅に対する需要も大きく変化しています。
更にCLT(直交集成板)など高強度な木材や、不燃木材の登場により木造による高層建築を行うことも技術的に可能になってきています。
そういった背景の中で、三菱地所グループとして「持続可能な木材利用の推進」を目標に掲げ、国産材・認証材の活用をどのように進めていくべきかが活動を加速させています。
Launch Target/ どのような市場空間を狙うのか
国産材の活用が見込める、
“拡大する国内市場”を
新たに取り込む
三菱地所グループでは各社がシナジーを発揮しながら、木の魅力を活かした取り組みを進め、未来の都市の木造・木質化を目指しています。
日本初のCLTを採用した純木造プレファブリック住宅「MOKUWELL HOUSE」では、三菱地所をはじめとする7社の出資のもと、従来分断されていた木材の調達、製造から販売までのビジネスフローを統合し、低コストで高品質な製品の提供を可能にしました。建築資材、特に主要構造材として木材を利用し、鉄・コンクリートの使用を抑え、国産木材の利用を拡大しています。脱炭素社会の実現に加え、生物多様性・自然資本の維持・向上へ貢献することも期待されます。
この取り組みは最優秀賞(農林水産大臣賞)を受賞しました。
また、札幌市中央区では、北海道産木材を積極的に活用した国内初の高層ハイブリッド木造ホテル「ザ ロイヤルパーク キャンバス 札幌大通公園」を開業。本物件は、低中層部が天井を木質化した鉄筋コンクリート造、中層部の1層が鉄筋コンクリート・木造のハイブリッド造、高層部が純木造となるハイブリッド木造建築です。三菱地所グループがこれまで推進してきた木造・木質建築物の成果を集約した今までに無い新しい形のホテルとなっています。
新たな市場獲得を目指し、「木」の価値を引き出す様々な取り組みとしてどのような施策が有効か。
こうしたこれまでの取り組みを踏まえ、国産材を活用した新たな事業の創造、どのように今後の成長を目指すかを検討し、その作戦を開催される皆様と議論を重ね、実行等をご提案させていただきました。
Action/ ご支援させていただいた事例
これまでにない
ターゲットセグメントを得るために
事業のシフトチェンジをご支援
三菱地所グループ子会社・住宅用木構造材メーカー様の中期経営計画の策定支援を担当させていただきました。人口の減少に伴い、今後新設住宅着工戸数の減少する傾向に立たされることが予見されているなか、住宅に変わる収益軸を新たに築きたいという課題がありました。
市場調査より、非住宅領域での木造木質化の物件が増える傾向であることに着眼し、新たなターゲットのセグメントとしての、非住宅市場獲得に向けた中期経営計画を提案。具体的には、将来的に目指すポジションニング仮説を策定した上で、中期経営計画を実現するための課題整理、マイルストーンの精査、売り物の整理、KPIチェックのルーチン策定を行いました。
また、住宅から非住宅への転換をはかるため、変化に合わせた工法と必要設備の特定も行いCLTといった新技術を組み込み検討を視野に進めることで、今後成長をすることが見込まれる木材事業全体の見直しと、導入すべきバリューチェーンの検討を行いました。
こうした活動を経て新たな取り組みが社員様の力により走り出し、国産材の活用ができる新たな国内市場開拓の一歩を実現しました。
本プロジェクトから派生して拡大した国産材を活用した非住宅建設取り組み
資料提供元:三菱地所ウッドビルド株式会社様(旧株式会社三菱地所住宅加工センター)
This is Me 神奈川県藤沢市5階建てテナントビル / 湘南 MIYU 海友プロジェクト 神奈川県藤沢市 店舗併用共同住宅
Our Contribution/ 弊社のご貢献ポイント
三菱地所グループ様の組織に合った形で、
事業のローンチまでのプロデュースを実現
成功に導くためのプロジェクトチームの組成や、マネジメントのKPI設定を通じて組織変容をプロデュース。定期的な細やかなミーティング実施により成果度を見つめ、移管側と軌道を合わせを行いました。さらに弊社独自の事業立ち上げのメソッドに基づき、収益刈り取りのためのプロジェクト実行まで共に伴走し、収益化をご支援させていただきました。
また、マネジメントを主管される親会社と事業実行を担う子会社の間に立って、組織間の担当者の意識や優先事項への温度感を合わせながら検討を進め、数字のKPIといった具体的な目標の落とし込みを実行しました。
三菱地所株式会社について
三菱地所グループは、丸の内エリアを中心としたまちづくりで蓄積してきた、独自の知見・ノウハウを活用し、様々な領域へと事業を拡大してきました。そうした事業で新たに獲得した知見やノウハウをあらためて丸の内のまちづくりにも還元させることで、相乗効果でさまざまな価値を生み出すサイクルを構築しています。
(出所;同社公式ホームページより)
三菱地所ウッドビルド株式会社(旧株式会社三菱地所住宅加工センター)について
住宅建築に関わる三菱グループの一員として、常に商品開発・技術革新を行い、ものづくりを通して社会貢献に取り組む企業を目標としています。三菱地所ウッドビルド株式会社(旧株式会社三菱地所住宅加工センター)の事業の特色は、「技術力」、「人的資源」、「企業価値」といえ、厳選された高精度な製材をご提供できる技術力、特殊技能を持つ豊富な人材、営業と工場が直結だからできるスピーディでフレキシブルな対応でお客様に住まいの信頼をお届けしています。合法持続可能な森林資源の有効活用により、国産資源の積極的活用と利用促進を図り、環境共生を確立化した資材提供会社を目指し、2×4住宅の水平展開ならびに裾野を拡大しています。
(出所;同社公式ホームページより)