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Future Visioning Session 2025 in Singapore
初めまして、CROSS株式会社 大竹秀興です。
2015年7月9日(月)、Singaporeにて活躍される現地駐在員の皆さんとCROSS専門スタッフが2025年の「未来ビジョン」づくり「Future Visioning Session 2025 in Singapore」をFujitsu Asia Pte Ltd(FAPL)オフィスにて開催致しました。
CROSSが開発した「未来ビジョンプログラム」に基づいて、中期、長期の未来予測を組織や業種の壁を超えて行う取り組みです。
未来を見通すことによって、相互に新たなビジネスチャンスや新規事業を設計するためのアイディア、商談機会のきっかっけを得ること、異なる企業同士で議論することで、新たな刺激を受け、視野を広げることを狙いとしています。
今回は、アジアの中心として成長著しいSingaporeにて、日本企業の現地駐在員という立場であり、日本とアジアの中心をフラットに比較することができるメンバー18名、業種は幅広くテレコム、広告、商社、消費材、メーカー、メディア(計10社)にご参加頂き、3チームで白熱した議論を進めました。
最初にCROSS代表 三木より、本セッションの実施の意図、変化が著しい環境の中で生き残りやイニシアチブを獲るために、未来を予測し先手を打つことの必要性を説明。
参加者には、事前に未来予測に関する資料を収集(ファクト情報の収集)することをお願いしており、セッションでは初めに持ち寄った資料を説明しながら、チーム毎に未来年表を作成し、未来予測と重要となるシグナルを5つ選定しました。
【Aチーム】
- Market Shift :新興国中心(China、India、Africa)
- Segmentation Target :世界的な超高齢化社会
- Diversity :多様化・均質化の二極化
- Business Model Change :Open Innovation、Cloud Funding、Matching
- つながる(Connect) :Iot(モノ)、Social Risk hedge
新興国中心にマーケットが大きく変化し、世界的な高齢化社会の到来により、
セグメンテーションもBOPや高齢者層にシフトするかもしれない。
結果として、ダイバーシティが更に進み、多様なニーズに対して1社だけでは
要求に応えることができなくなるのかもしれない。
多様なニーズに応えるために、企業内・ビジネスの枠に取れわれないOpen
Innovationが活発化し、この枠組みが企業として生き残りを図る上で大事な要
素となるのではないか。
その過程で企業ではない個人がモノを作る、モノとモノとが繋がることが想像
される。企業としては脅威とも言えるが、企業自身が支援する側に回ることで
両者(企業・個人)がWin-Winの関係を構築できるのかもしれない。
【Bチーム】
- 現象 :世界人口の推移、世界共通言語化、超高齢化社会、
- 技術-Macro :スマートシティ、全自動運転、宇宙旅行の日常化
- 技術-Micro :イマーシブテレプレゼンス技術、バイオテクノロジーの発展
- 自然 :再生可能エネルギー
- 自然利用 :天災予報の精度向上、火星への移住
超高齢化社会、人々の平均寿命が延び、東南アジアの経済成長、もしかしたら
が世界共通言語化も進んでいるのかもしれない。
技術革新をMacro的な視点で見ると、スマートシティの現実化、宇宙旅行の
日常化、人口知能の発達により人々の生活はより便利になっているのかもしれ
ない。
一方、Micro的な視点で見るとイマージプレゼンスやバイオテクノロジー技術
が台頭し、前者においては人々の五感を更に刺激し、後者については人間の機
能の強化・寿命の延びに良い影響を与えているのかもしれない。
自然に目を向けると、再生可能エネルギーや天災予測技術の進化、火星の移
住が現実化しているのかもしれない。
【Cチーム】
- 健康・医療 :再生医療
- 産業構造に変革をもたらす技術 :Industry4.0、人口知能、ロボット
- 社会(Social System) :Smart Nation構想、熱帯地向け
- 少子高齢化 :婚活ビジネス、Immigrants to Japan
- 火星への移住 :人口爆発、地球温暖化、Space Colony
2025年は人間が火星に住む未来になっているのかもしれない。
技術革新により、次世代の社会システムが台頭するのではないか。
例えば、Industry4.0やAI(人口知能)などがSmart Nation・自動運転車など
の便利な社会を創造するのかもしれない。
技術革新によって社会システムが変わると、結果として人々の生活も変わるの
ではないか。少子高齢化に対するビジネスや移民の受入も円滑に進むのかもし
れない。
そして、2025年技術革新が進んだ社会において、人々の居住空間は地球外に拡
大する、つまり火星への移住が進むのかもしれない。
しかし、一番大切なことは変化する生活の中で、何を幸せとして考えられるか?
だと思う。どんなに技術が進歩しようと、便利な世の中になろうとそこに住む
我々が幸せでなければ意味がないのかもしれない。
本当の意味で重要な指標は、Gross National Happinessなのかもしれない。
本セッションでは、各分野で活躍されているエキスパートが集まったことにより、それぞれの専門分野から未来を見出し、沢山の議論うまれ、学びの多いセッションとなりました。
参加者の方々については、セッション後の懇親会で話を聞く限りご満足を頂けた様子。
活発な議論、新たな気づき、駐在員同士の横の繋がりなど、良い話を沢山聞くことができました。
「未来ビジョンプログラム」では、今回実施した未来年表策定の後に、自社の戦略課題と紐づけた提言、アクションへの誘導として、事業(Business)、人(Human resource)、組織(Organization)の観点での分析、まとめを行っています。
外部環境だけでなく内部環境に関しても、「事業」「組織風土」「人」の観点から予測を立て、現状とのギャップ分析、シナリオプランへ繋げることで、真価を発揮します。
こういった未来からの逆算型アプローチで、今後も日本の大企業にイノベーションを巻き起こしていきたいです。