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2015.3.24

CROSS, Event

初の海外出張!(in サンフランシスコ)

はじめまして。CROSS株式会社の清水です。
 
2月末に約1週間、行先はサンフランシスコ。
ちょうど4年前の同じ時期に行って以来の場所だったので、仕事としていった場合、今度は何が見れるのかと楽しみにして行きました。
 
今回の出張で一番引っかかった、キーワードは「open」でした。
 
まず、会議です。
現地の人は、とにかくオープンに話をしてくれるので、日本的な会議でイメージするような、初回会議は当たり障りのないことで済ます、という事は全くない印象でした。
現地コンサルタントと現地スタッフのやりとりなどにおいては、意見のやりとりが活発に行われ、初対面にもかかわらず、すぐに議論がスパークしました。
業界のトレンドはこんな感じだよね。その中でこういったプレーヤーはこの方向に進もうとしているよね。そうするとうちの会社はどうしていく必要があるのか。などなど。
日本的な会議だと、あまり見ないような光景なのではないでしょうか。
 
次に、働く場所です。
サンフランシスコにあるGalvanizeというシェアオフィスの見学に行ったのですが、そこでは、長机が並べられているようなオープンなスペースで、違う企業の社員同士が隣り合わせで仕事をしているのです。デスクだけでなく、ソファのようなところで、パソコンをカタカタ言わせて仕事をしている人もいます。もちろん企業ごとの個室もありますが、そこも鏡張りで誰でも中を見ることができるようになっています。
会議、といった型にとらわれない人とのコミュニケーションが、いつでも起きうるようなオープンな環境です。
 
思いがけないヒト、アイディアとの出会いから、新しいビジネスの種が生まれるのだろうな、と想像させるような職場でした。
 
こういったサンフランシスコの「オープン」な空気感こそが、誰もが名前を知っているようなテック企業が躍進していくための、アイディア醸成に繋がっているのだろうということを肌で感じることが出来ました。
 
ここで、サンフランシスコは「オープン」な場所でした、と終わらせたいところですが、そうではない一面もあるというのを紹介したいと思います。
 
帰国便待ちのサンフランシスコの空港でネットの記事を読んでいると、GoogleがMountain Viewにある本社の新しい設計プランを2月末に発表したというニュースに関連して、こうしたテック企業がシリコンバレー周辺に進出してくることに対して、反対している地元民もかなりいるという内容のものがありました。
 
反対している地元民は、テック企業が進出してくることで、自分たちがもともと住んでいた土地から追い出されてしまうと主張しています。
なぜなら、テック企業の進出、それに伴う人の流入により、サンフランシスコの物価が上がっているからです。物価の上昇により、それを賄うことができる高給をもらっているテック企業で働いている新参者がサンフランシスコに住み始め、サンフランシスコでの生活費を賄えないような給料の低い地元民が出て行かざるをえないような状況になっているようです。
(教師などは給料があまり高くないので、出て行かざるをえなくなり、その近辺では教師不足が問題になったこともあるとか。)
 
ただ、サンフランシスコの行政側としては、テック企業はサンフランシスコにお金を落としていってくれる重要なプレーヤーでもあります。その点、地元民の苦境を知りつつもテック企業をないがしろにできないようです。
 
周囲を海と山に囲まれ街を拡大することができないサンフランシスコの土地柄、そして、他のアメリカの都市に比べて歴史がある比較的古い都市であるがための地元民の地元への愛着、こうしたところからくる、これは、サンフランシスコならではの問題ではないでしょうか。
(個人レベルで聞くと、ニューヨークやロサンゼルスのほうが新参者に対して、オープンであると聞きます。)
 
そういった意味で、歴史的には「closed」な土地であるにもかかわらず、どこよりも活発化している「open」なトレンドの正反対の性格を持っている場所として、サンフランシスコは大変興味深い場所だと思いました。