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創立10周年、そして次の30年へ
平和酒造・山本代表取締役専務の講演レポート!
リサーチャーの清水です。
昨日、3月4日(木)に弊社代表の三木がアレンジをして、赤坂 「永楽倶楽部」にて、
和歌山県の酒蔵、平和酒造の代表取締役専務、山本典正専務の講演を開催いたしましたので、
レポートさせていただきます。
平和酒造さんは昭和3年創業の和歌山県の酒蔵です。
戦争で酒造りの免許が召し上げられ、戦後もしばらく免許返還がなされないという苦しい時期を乗り越え、戦後昭和27年に免許が帰ってきました。
そこで、平和であることの重要性を感じ、平和を願って平和酒造と改名、
現在の名前になっております。
山本さんのお話は、日本の文化である日本酒の面白さだけでなく、
山本さん自身が酒蔵を経営する立場として、
苦労されてきたお話もあり、
文化的側面とビジネスという側面の両方へのインサイトがあるものでした。
安くたたかれていた梅酒をワンランク上の高級品として売り出したという手法、
酒蔵には珍しく新卒採用を行い、正社員雇用をしているなど、
様々な工夫をして経営に取り組んでいるエピソードを語っていただきました。
新卒採用をしている酒蔵自体が珍しい中、
平和酒造さんには、北は北海道から南は福岡まで、
2,000人の新卒採用の応募があるそうです。
若い蔵人も酒造りはもちろん、営業まで担当しており、
チャンスを与えることで、モチベーションを上げるという人材マネージメントを行いながら、
顧客との接点から商品の改良に生かし、さらにおいしい日本酒造りに取り組まれていました。
他にも、日本酒を日本での認知度を上げ、もっと若者にも飲んでほしいという思いがあり、
日本酒造りの若手を集めてのイベントや海外でのPRイベントにも力を入れているとのことでした。
山本さんがおっしゃっていたのが、
日本酒業界というのは、将来の日本の社会を占うものではないかということでした。日本酒の売り上げは1972年を頭うち、40年間右肩下がりだそうです。
日本の人口も同じ割合で減少すると言われており、
日本酒業界から学べるものがあるのでは、というメッセージがありました。
フランスワインの輸出業界は1兆円規模で、
フランス国内のワイナリーを巡るツアーも外国人から人気があります。
日本酒も同じような可能性を秘めていると山本さんは語っていました。
2020年の東京オリンピックに向けて、インバウンドでもてなす酒は日本酒になっていくことを考えていらっしゃいます。
メイドインジャパンを発信していく第一人者の一人として、
今後のますますのご活躍が楽しみです。