
Category
Recent Article
-
2023.9.12
英国・将来予測研究機関とのタイアップについて -
2023.1.5
新年のご挨拶(2023年) -
2022.12.5
【年末年始休業のお知らせ】 -
2022.10.27
世界の食料問題に取り組む国際協力NGO「ハンガー・フリー・ワールド」理事就任のご挨拶 -
2022.1.22
新年のご挨拶(2022年)
全球化時代を生きる その2 -論理的思考力と対話力を磨け-
本日ブログ担当の大浦です。
今回は5月30日投稿の
にて記事にさせていただいたGTLプログラムの第2回になります。
今回は「論理的思考」と「対話」の2点を中心に学びを共有させていただきます。
【論理的思考力を鍛える】
よく就職活動などで論理的思考を求められるテストなどを受けた方は多いと思いますが、中々どうして難しく、自分の常識に当てはめて自分が納得しやすい答えに引っ張られてしまうことがあると思います。
論理的思考力が乏しいということは、常識に囚われているということを示唆します。
例えば全く答えが出てこないだとか、選んだけれどもどうにももやっとするような問題であっても、論点になっている部分を紙であれば有機物に、ビールを人間に、といった風に変換してみると常識という枠の中にあった考え方が全く違う捉え方でもって問題を視ることが出来ます。
論理的に考えるとき、その問題を素直に受け止められれば正解に近づきますが、存外今までの常識、知識にとらわれて変に曲解したり、考えすぎたりしてしまったりしまうものです。
私自身例えばお酒の話なぞ出てきたものなら完全に自分の常識を当てはめた結果、ミスリードしてしまいました。
知識は勿論大事ですが、それは活用するから大事なのであって、知識に左右されていてはむしろ逆効果になることも多いので注意が必要です。
そもそも思考する力がないのではなく、視点を変えることが苦手なだけ、ということは往々にしてあり、それによって間違った考えにたどり着いてしまうというのは大きな機会損失になりますし、視点を変えることで面白いアイデアが生まれてイノベーションを起こせるかもしれません。
【集団としての知能】
とはいえどれだけ優れている人であっても当然間違いはあります。
人というのは一人で考えているとどうしても何かに囚われてしまいがちですし、そもそも知っている情報にだって限りがあります。
当然複数人で知恵を絞った方が視点もその分増えます。
知識を問う問題であれば当然、知識の量に基本的には左右されない論理問題であっても、一人よりも集団で対話した方が正答率は上がります。
ここで重要なのは必ずしも正しい答えを出した人が集団をリードしてその答えに導いているわけではないということです。
例えばグループの3人全員が間違いを選んでいたとしてもグループとしては正解を導き出すということが何度かありました。
全員で話し合って様々な視点から考えていくことで、より正解に繋がるのです。
三人寄れば文殊の知恵とはよく言ったものです。
【対話力を磨く】
ただし船頭多くして船山に上るとも言うように正答率が下がるケースもあります。
折角正解を選んでいても周りに流されて不正解を選んでしまったり、対話ではなく議論になってしまい、正解を導くことではなく、自分の意見を通すことを目的とした人に言い負かされてしまったり。
ここで大事なのは討論(Discussion)をするのではなく対話(Dialogue)をしようということです。
明確な目的意識をもって相手と対話し、自分の意見を正確に伝え、その理由を論理的に説明することでお互いの意見が個人レベルから昇華するのです。
どうしても会議などでもある意見をよりよいものにする、というところからスタートしたはずなのに、いつの間にかその意見を通すか通さないか、というところに目的がすり替わっていることがあると思います。
目的、目標、アウトプットを明確にして、より良いものを生み出していくということを全員で目指していくことで、一人でやるよりも遥かに効率の良い生産が行えます。
これはどんな言葉でも、文化背景を持っていても変わりません。
むしろ違う文化であればあるほど論理的思考力と対話力を磨くのは重要になってきます。
文化が違えば相手は文脈からは中々判断してくれません。
特に日本語は文脈への依存度が高い一方で、英語を初め欧米言語では言葉そのものを重視するため、認識の違いが起こりやすく誤解を招きやすい。
グローバルで活躍するためには自らの意見を発信し、相手の意見をくみ取り、より良い意見を生み出さなければいけません。
英語=グローバルではないのです。
英語はあくまで自分の意見を乗せる道具に過ぎません。
日本であっても、アメリカであっても、中国であっても、ブラジルであっても、イギリスであってもどれだけ正確に、明確に意見を伝えられるか。
それがグローバルで活躍できる人間ではないでしょうか。